ティファニーでモーニング

「ティファニーで朝食を」と言う看板に惹かれて【caféティファニー】というお店に入りました。
店内にはオードリーヘップバーンのポスターが貼ってあり小さな落ち着いた空間でしたが…
朝のcaféの静けさはなく、年配の方々が大きな大きな声で喋ってらっしゃいました。
それも結構深刻な話。
「私らが引退したら西陣織はどうなって行くんやろ？」
「○○さん、やめはった。まだ75やけどな。」
「あんなガッシャガッシャ、織り機の音の中でおったら耳も遠なるしな。」
「そら、ここだけの話やけど時給にしたら500円くらいやで。それでもしてるけどな。」
「そのうち他所で作って名前だけ貸すんかな？」
どうやら西陣織の職人さんらしい。
こんなおばあちゃんやおじいちゃんに伝統工芸は支えられてるんやなぁ…

モーニングセットは、普通のトーストでクロワッサンではありませんでした。
おばあちゃんらの大きなここだけの話を聞きながらモーニングをよばれてるとおじいちゃんがやって来ました。
「コーヒーでええか？」
「はあ？」
「コーヒーでええのんか？」
「ああ」
「今日はどこ歩いて来たん？」
「なんて？」 
「どこ回って来たん？」
店員さんが大きな声で話かけるけど、ちょっと聞こえにくい様子。
すると西陣織のおばあちゃんが言いました。
「あの人、耳遠いんちゃうか？」
とにかく朝から全員が大声で喋っている…
とても元気なお店でした。